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2013年12月26日木曜日

ご報告2件 (地質標本館での立体地質模型展示と、G空間EXPO以降の状況)

 ブログを3週間も放置してしまい、誠に申し訳ありません。

 富士山の精密立体地質模型が、12月から地質標本館の第三展示室にて常設展示されていただけることになりましたので、ご報告いたします。この模型は今年の7月に鹿児島で行われたIAVCEI2013(国際火山学地球内部化学協会)での展示用に開発したもので、その後各地の展示会を転々としながら、G空間EXPOを経てようやく安住の地に落ち着いたところです。第三展示室の入り口からみて左奥にある、火山模型コーナーに展示してありますのでぜひご覧ください。
 この富士山模型は、これまでに開発したものの中では2番目に精度の高い模型になります。ちなみに現時点で最も精度が高いモデルは、9月の地質情報展みやぎで展示した蔵王の模型です。富士山や蔵王の模型の開発を通して、また色々と新たな開発アイデアが沸いてまいりましたので、来年度以降はより高精度なモデルをお見せできるように努力します。





 さて、おかげさまでG空間EXPOが終了してからの一か月間、大変多くの反響を頂いており、嬉しい悲鳴を上げております。特に論文や報告書、そしてサイエンスポータルでの記事のご依頼が多く、現在はその執筆に追われているところです。これらについては年明けから順次リリースしていく予定ですので、詳細な公開時期が決まり次第、改めてこのブログでご報告します。

 Geoアクティビティフェスタのパネルディスカッションでも話題になっておりましたが、今年はミニチュアや球体ディスプレイ、そしてロボットなどのハードウェアを介した情報発信が注目された年でした。来年はこの流れを受け、CGによる平面的な情報発信から一歩進んだ、「触れる」展示、そしてユーザーの入力に対して情報を返してくるインタラクティブな展示が注目される年になると思います。

 2013年は研究からジオパークでのアウトリーチ、そして模型の開発などの方面で本当に多くの方々のお世話になった1年でした。改めまして、深くお礼を申し上げます。
来年もどうかよろしくお願いいたします。どうぞ良い新年をお迎えください。

2013年12月4日水曜日

GSJシンポジウムとプロジェクションマッピング記事

 先週末は東京八重洲で行われたGSJシンポジウムにて、精密立体地質模型の展示をさせて頂きました。
 今回のGSJシンポジウムは「アカデミックから身近な地質情報へ」をテーマに、地質情報配信の実際や文献データの検索について、更に電子国土省を受賞した「地質図navi」の解説、防災面での応用など話題が多岐に渡り、盛況でした。
 八重洲という土地柄、という訳でも無いとは思うのですが、東京駅で行われたプロジェクションマッピングについてご存知の方が多かったように思います。デモスペースで模型をお見せすると「おっ、例のやつですね」という反応を返して下さる方が多く、説明をスムーズに行うことができました。

 ところで、先月のTech総研に「プロジェクションマッピングとエンジニアの接点」という記事が掲載されていましたのでご紹介します。昨年の東京駅でのイベントから今年のダイオウイカ関連までを網羅した総括的な記事ですので、プロジェクションマッピングについて改めて知りたい方にもお勧めです。

 この他にも、今年はプロジェクションマッピングに関する話題が例年にも増して豊富でした。
 例えばバンダイからは食玩タイプの投影機材「ハコビジョン」なども発売されました。こちらは国立博物館の特別展時と連動しているのが大きなポイントでした。
 また、東京ミッドタウンで開催されたNHK Eテレの「デザイン あ展」でも動的なプロジェクションマッピングを多用した展示が話題となりました。

 来年からは、より動的な投影を行う展示が増えてゆくと予想されます。Kinectに代表される動態検知機器も普及していることから、ユーザーの動きに反応するインタラクティブなプロジェクションマッピングも一般化してゆくのではないでしょうか。

 個人的には、G空間EXPOで展示した、GIS連動タイプの精密立体地質模型をより進化させたいと思っています。また、プロジェクターに頼らない屋外用の可視化システムも開発開発し、ジオパーク等での巡検に使用できればと思っております。

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