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2013年8月30日金曜日

等高線ワイヤーフレームモデルの投影画像

 1990年代にパソコン少年だった世代の我々にとって、CRTディスプレイの黒い背景に浮かび上がるグリーンのソースコードや3Dのワイヤーフレーム画像というのは、それだけで非常に刺激的な光景でした。かつてのPCは電源を入れればROM-BASICが立ち上がり、そこにベーマガに載っているプログラムリストなどを打ち込んで楽しんだものでした。

 写真の画像はそういった時代を懐かしみつつ、シャレで作ったモデルです。しかしながら以外にも現場でのウケが良く、各地のアウトリーチで使用しています。数値標高モデルから抽出した緑色の等高線を黒い背景に合成し、立体模型に投影してワイヤーフレーム調にしているだけなのですが、等高線が密になる箇所ほど見かけ上の輝度が上がり、傾斜が強調されることから、等高線と地形の凹凸を理解するのに非常に役立つという予想外の効果が得られました。

 もちろん正確な地形を理解するには、赤色立体地形図に代表される優れた地形図の投影が最適であることは言うまでもありません。しかしこういった手軽に生成できるコンテンツもそれなりに有効であることが分かりましたので、ご紹介しておきます。もしご興味のある方がいらっしゃいましたらご連絡ください。


ワイヤーフレームモデルの投影








5万分の1地形図の投影(比較用)




2013年8月28日水曜日

アジアサイエンスキャンプ2013 見学対応

明日29日(木)、アジアサイエンスキャンプ2013に参加している高校生~大学生の皆さんが標本館に来られるそうなので、英語で館内案内を担当します。

アジアサイエンスキャンプとはアジア地域の各国から集まった200人の学生さんたちを対象に、つくば市の研究者が講演やセッションを行う試みで、8月末の5日間行われます。

今年はつくば市でこういった催しが毎日のように行われていて、非常に刺激的です。




地質標本館 地球何でも相談

先週の土曜日に、夏休みイベントである「地質標本館 地球何でも相談」が行われました。
岩石学、鉱物学、古生物学、地層学、火山学その他なんでも、地球科学に関することなら相談できるというリッチなイベントです。

まつりつくばと日程が重なったにも関わらず、朝からたくさんの方々にお越しいただきました。
私は微化石担当だったのでそれほど出番は無いかと思っていましたが、予想に反していわき市の有孔虫(Amphicoryna fukushimaensis)の鑑定を頼まれたり、アルテミアやトリオプスの飼育に関する質問を受けたりなど、なかなか充実した一日を過ごさせて頂きました。

夏休みも残り少なくなってきましたが、みなさん良い思い出を。

https://www.gsj.jp/Muse/eve_care/2013/soudan/soudan2013.html

2013年8月21日水曜日

まつりつくば2013のバーチャルサイエンスツアーは今週末上映予定です

再告知になりますが、先日収録したつくば市バーチャルサイエンスツアーの映像が、今週末のまつりつくば2013で上映される予定です。上映場所はノバホールです。
筑波研究学園都市50周年記念特別企画として、ロボットHALの展示実演、映画「宇宙兄弟」や「ロボジー」なども同時上映されるとのことです。
詳しくは下記にて。

http://www.tsukubaexpress-ibaraki.jp/topics/post_1622.html


2013年8月20日火曜日

つくばサイエンスツアーバスの特別講演は無事終了しました

前々回の投稿でお知らせしましたつくばサイエンスツアーバスの特別講演ですが、本日無事終了しました。おかげさまで大変盛況でした。

特別講演は地質標本館の映像室で行われ、化石を用いたクイズや地層の話、そして今回初めての試みとなった書画カメラを用いた微化石の観察なども行いました。書画カメラの解像度とズームの性能が非常に高いことから、Uvigerina akitaensisの体構造も十分観察可能でした。さらにStainforthia feylingiなど、0.1mm程度の非常に微小な有孔虫化石群集についても、細かな構造の把握までは難しいものの、視認する事が出来ました。有孔虫の大きさや多様性について十分分かっていただけたかと思います。

その後は館内見学と、標本室での質疑応答を行いました。さすがに地質学への関心の高い方々が参加されるだけあって質問が途絶えることがなく、あっという間に2時間半が経ちました。当初の予定では時間が余ってしまうかと心配したのですが、全く杞憂に終わりました。とても充実した時間を過ごすことが出来ました。

つくばエクスプレス沿線にお住いの方々も多かったと思います。これをきっかけに、東京方面からもより多くの方が標本館に来てくださればと思います。
皆さん本当にありがとうございました。

2013年8月14日水曜日

初代画像投影システムの写真が出てきました

2011年に作成した初代のポータブル型画像投影システムです。
それまではL字型のアングルで組んだ櫓を借りてきて、そこに据え付けた業務用のプロジェクターから地形模型に画像を投影していました。

しかし自前の投影システムが必要になったため、ヤフオクで3Mのポケットプロジェクターを落札し、自作の投影用フレームに自由雲台とともに設置して完成させたのが写真の物です。

フレームの組み立てに際しては、工学システム課出身でロボコンの参加経験もある妻から色々と意見をもらいました。二人でジョイフル本田に行って材料を選びながら創意工夫したのも良い思い出です。

まだ焦点距離や角度の微調整機能もなく、地形モデルも石膏性であったため精度は限定的でしたが、このポータブルタイプで色々と試行錯誤した結果、地形情報を利用した画像と立体物のシンクロナイズに関する様々なアイデアが生まれました。

このフレームは更に次の世代の投影システムに流用してしまったため現存しません。
プロジェクターの性能も画面解像度が640×480pixで明るさが15ルーメンと、現行モデルには遠く及ばないものですが、本体内部のSDカードからのデータ読み出しや単三乾電池駆動など利点も多いため、今後も授業などには活用できるかなと思っています。

以上、昔話でした。


2013年8月13日火曜日

つくばサイエンスツアーバスの特別イベントで講演します

各地の駅にポスターが貼られているのでご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、夏休み限定の「TX&サイエンスきっぷ」の発売に合わせ、つくば市の各研究機関で夏休みの特別イベントが行われます。

8月20日に開催される「夏休み・地図と化石を学ぼう!」では、私が講演会を担当させて頂く事になりました。普段目にすることのない珍しい化石や、関東を形作る地質について、標本を触りながら楽しく学べる講演会にする予定です。

20日のイベントは既に予約が終了していますが、9月1日まで「つくばサイエンススタンプラリー」も開催されています。夏の小旅行にいかがでしょうか。

つくばサイエンスツアーオフィス
http://www.i-step.org/tour/cgi-bin/news/news.cgi?num=53&act=disp


 つくばサイエンスツアーバス
http://www.i-step.org/tour/event/index.php?id=355&ym=20138  

2013年8月2日金曜日

つくばインターナショナルスクールで授業を行いました

つくばインターナショナルスクールの授業を終えて戻ってまいりました。
昨年の授業が好評だったのことで、今年もご依頼を頂きました。非常に嬉しいことです。
英語での授業は毎回緊張しますが、私自身のスキルアップにもなるのでこれからも続けたいと思っています。

今年は恐竜に関する質問が非常に多かったため、標本館の化石コレクションに加えて、始祖鳥ベルリン標本のレプリカや自前の恐竜化石などを持参して授業を行いました。

学校側でもかなり恐竜に特化した授業をやっていたようで、殆どの生徒さんが恐竜の下位分類に関する基礎知識を既に持っていましたので、本日のクラスでは恐竜の発掘方法や肉食恐竜の歯の観察方法など、かなりマニアックな授業を行いました。

恐竜の他にもフタバスズキリュウやマチカネワニなど、国産の大型化石についても話が及び、盛況でした。

つくばインターナショナルスクール (TIS) サマーキャンプ告知ページ
http://tis.ac.jp/about/summer-camp/

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